地域公共交通総合研究所第4回シンポジウム

8月10日、一般財団法人地域公共交通総合研究所の第14回理事会と第4回シンポジウムが両備本社ビルにて開催されました。第4回のシンポジウムのテーマは、「制度と政策の次は、技術力・工夫力・実行力技術の先端と全国の好事例に学ぶ」です。

地域公共交通をとりまく法制度は「交通政策基本法」(2013年12月)、「改正地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」、「改正都市再生特別措置法」(2014年5月)など大きく変化をしています。地方創生がいわれるなかで、多くの地方自治体では、人口ビジョン、地域創生総合戦略や総合計画、都市交通計画を踏まえつつ、地域のモビリティを支え、持続可能な地域社会の実現を目指して「地域公共交通網形成計画」の策定に着手しています。

今回のシンポジウムでは、企画の段階から、こうした政策・制度の整備に合わせて各計画を推進するためには、地方自治体はもとより、住民、事業者、大学、各種団体等の協働が大切になってきている点、さらに新しい技術の活用や工夫が求められている点、そして産官学民それぞれが役割を分担して施策を実行していくことが大切である点、に重きを置いて、プログラムが組み立てられました。

シンポジウムでは、地域公共交通総合研究所代表である小嶋光信理事長が挨拶に立ちました。まず第1部基調講演では「地域公共交通を支える工夫〜オンデマンドバスを例として〜」と題して国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所の大和裕幸理事長が、続く話題提供では、「国土交通省から事例の紹介」として国土交通省総合政策局公共交通政策部金子正志交通計画課長が、まことに時宜を得た内容で講演くださいました。

第2部の事例研究では、「えちぜん鉄道発足と「福井」〜住民の行動とその後の展開〜」と題してNPO法人ふくい路面電車とまちづくりの会(ROBA)の清水省吾事務局長と「 みんなでつくる公共交通と地域づくり〜岩手の現場から〜」と題してNPO法人いわて地域づくり支援センターの若菜千穂常務理事が登壇されました。モデレーターは小嶋光信理事長がつとめました。

そして第3部特別講演では、「震災と地域交通の復興〜特に三陸地方のBRTを事例として〜」と題して政策研究大学院大学家田仁教授が、いつもながら軽妙な語りのなかに、含蓄深く示唆に富んだ講演をされ、最後に、東京大学鎌田実教授の挨拶で閉会いたしました。

全国20以上の都道府県から、自治体、NPO、交通事業者、研究者、そして国の関係者が岡山に集いました。終了後に、小嶋光信理事長、政策研究大学院大学家田仁先生、東京大学鎌田実先生、名古屋大学加藤博和先生、そして岡山大学からは、同研究所の理事をつとめる三村聡センター長(本協議体事務局長)が参加、関係者で新たな企画について会議を持ちました。地方創生の課題は山積するなか、いかに未来志向で歩みを進めるべきか、本音の議論がなされました。