新見市 環境保全型森林ボランティアへ

新見市に拠点を置き活動するNPO法人 人杜守が主催する新見市森林ボランティアに参加いたしました。三村聡岡山大学地域総合研究センター長(本協議体事務局長)が参加、今回のボランティア活動への学生の参加者は、新見公立大学、東京農業大学、三重大学、岡山大学の総勢12名です。新見市森林組合での研修では、主催者であるNPO法人 人杜守の多賀理事長の挨拶に続き、新見市、森林組合、岡山県備中県民局、地域おこし協力隊からの挨拶を受けました。そして学生による自己紹介に続き、岡山県備中県民局によるチェーンソー研修がありました。みんな真剣な眼差しで受講しました。それから間伐作業の現地へ向かいます。現地では、先ほど受けた座学でのチェーンソー研修を思い出しながら、今度は実物のチェーンソーに油を注し、始動させます。なかなか、うまくエンジンがかからない学生もいますが、指導者のアドバイスを受けながら頑張ります。最初は、細い間伐材でチェーンソーの感触を確認しながら切り落とします。それからいくつかのパターンを試し、いよいよ倒木作業です。指導者の手本を見ながら、自分でもできるようにイメージを膨らませてゆきます。こうして、初日は、全員が試し切り体験を行い終了するというプログラムで、2週間のボランティア活動が始まりました。

そして、1週間後に再び本協議体事務局2名で現地を視察、樹齢何年物の檜でしょうか、ずいぶんと大物にアタックしています。安全を考え、現場の上手まで行き足場を固めて、その作業を見守ります。学生たちは、伐倒する方向が狂わないようにプロの皆さんにご指導を仰ぎながら、注意深く作業を進めます。その動作やポジションを決めたときの体勢は、初めてチェーンソーを手にした初日と比べ、明らかに度に入っており、安心して見られます。そして、チェーンソーの音が止み、静寂が山を包むなか、巨木は重力に引っ張られるようにして自らの重みで、ゆっくりと大きな音を立てて倒れてゆきます。枝が近くの木々の枝に当たります。この枝同士が、かかってしまいますと、「かかり木」といって、途中で引っかかり倒木できない状態になってしまうことがあります。今回の視察中はすべて大丈夫で、巨木は想定どおりのコースに向けて倒れました。斜面に着いた瞬間、その重みが発するエネルギーは凄まじく、地鳴りとでも言いましょうか、大地を伝い「ドーン」という地響きが辺り一面にこだまします。伐倒する方向も読み通り、それを確認して再び静寂が戻った瞬間、今度は「よおし!」という満足した歓声とみんなの笑顔、初日と比べ物にならないくらい、学生たちの動きは山に慣れていて、そして顔つきも引き締まっています。

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実践型の活動では、学生たちの健康と安全が一番気がかりであります。残された期間、病気や怪我の無いようにボランティア活動にあたって欲しいと願いつつ帰路につきました。